中年もっくんの投資と闘病の話

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長時間透析のススメ。

こんにちは、中年もっくんです。

 

いまお世話になっているクリニックでは週4回の透析を行っています、今回は長時間透析のお話です。

 

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長時間透析とは

長時間透析研究会では、「長時間透析とは週18時間以上(週3回であれば1回6時間以上、隔日では1回5.0時間以上)の透析治療」と定義されています。

日本透析医学会のガイドライン(維持血液透析ガイドライン:血液透析処方2013年 第5章発展的血液浄化法 Ⅲ.透析スケジュール 冒頭の解説)には、「現状の血液透析治療は間歇的治療であり、 多くの症例は週あたり12時間しか治療されていないため腎機能の代行は不完全である。この標準血液透析は生命を維持する最低限の治療であり、 そのため透析関連合併症が発生し生命予後が不十分となる。これを解決する最もよい方法は、週あたりの透析時間の増加であり長時間血液透析や頻回血液透析が有用である。また、現状の透析治療で安定している症状においても、週あたりの透析時間を増加することにより、内部環境をより健常な腎機能の状態に近づけることが可能となり生命予後の改善が期待される」 と解説されています。

透析量の指標にHDP(Hemodialysis Product)と呼ばれるものがあります。1回の透析時間 ×(週の透析回数×週の透析回数)で計算します。標準の週3回・4時間透析ならHDPは36になりますが、HDPは70以上が望ましいと言われています。自分の場合は週4回の4時間透析なのでHDPは64になります。HDP70までもう少し。仕事が休みの時は4.5時間透析をお願いしています。リタイア後は週4回の5時間透析(HDP80)を予定しています。

腎臓は毎日休むことなく働き、1週間に168時間活動しています。透析はその腎臓の代わりを行う治療ですが、標準的な週3日の4時間透析では不十分で、より多くの尿毒素の除去、身体への負荷の少ない除水、これらを行うには長時間透析を行う必要があります。

 

長時間透析のメリット

長時間透析を勧めているクリニックのHPには次のように紹介されています。

・除水が緩やかなため、身体の負担が減り、血圧低下や透析後の疲労感・倦怠感が少なくなる。

・標準的な血液透析に比べてより多くの尿毒素の除去が可能になり、内服薬が減量し、かゆみが改善します。

・食事制限が緩くなる(適度のカリウム制限と塩分制限(水分制限)以外は基本的に自由食)。

・今よりももっと元気になり、さらなる社会復帰が可能となります。

かわせみクリニックの鈴木一之院長が執筆された「透析医が透析患者になってわかったしっかり透析のヒケツ―エビデンスに基づく患者さん本位の至適透析」という書籍があります(今はAmazonでも中古しか売られていないようです)。自分も透析導入入院中は本書をかなり読み込みました。先生は自分と同じ多発性嚢胞腎で透析患者です。長時間透析のメリットを詳しく説明されているのでお勧めです。

自分の場合は透析日が、月・水・金(夜間)・土(昼)の週4ですが、金・土と2日連続の透析なので、体重の増加が少なく、金曜日の透析後は比較的自由に飲み物を飲んでいます。金曜日の夜はビール飲んだり、サイダー飲んだり、土曜日の朝はコーヒー牛乳やフルーツオーレ、みっくちゅじゅーちゅ、なんていうのも飲んでいます。それで土曜日の除水は1.5kgぐらいです。あと、透析導入時は痒みがひどく、レミッチを飲んでいたのですが、今は飲まなくても大丈夫になりました。

 

長時間透析のデメリット

デメリットは拘束時間が延びることぐらいです。仕事を続けながらの長時間透析は難しいかもしれません。しかし、一般的なサラリーマンなら土日は休みなので、自分のように週4回の4時間透析なら敷居は高くないと思います。病気の事を考えれば、多少の時間の拘束は我慢できます。

 

さいごに

自分がお世話になっているクリニックでは長時間透析を選択しているのは自分もいれて二人しかいません。もう一人の方は女性なんですが、見るからに元気で、大きな声でお喋りしておられます。長時間透析を選択しても、患者の金銭的な負担増はありません。クリニック側にはわずかな負担増はあります。でも心あるドクター達は、長時間透析を推奨して、患者の為に動いてくれます。

クリニックのある患者さんが「こんなにしんどい透析をなんで週に4回もやるんですか」と聞いてきました。「いえ、透析不足だからしんどいんです。だから長時間透析が必要なんです」と言っても、理解はしてもらえませんでした。お世話になっているクリニックでも、長時間透析をお願いしたのは自分からです。

話は変わりますが、オンラインHDFという透析があり、お世話になっているクリニックでは1/3ぐらいの患者さんがオンラインHDFを選択されています。長時間透析にしても、オンラインHDFにしても、世間の認知度は低く、クリニック側から勧めてくれるのはレアケースです。今の時代は多くの情報がネットで手に入ります。患者自身も勉強してより良い医療を選ぶべきです。まだ現役で働いている方には長時間透析を強くおすすめします。

 

ではでは。

 

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